BLOG&お役立ち情報

リスのリフォーム暮らしのヒント

  1. HOME
  2. ブログ
  3. クロス、エコカラット、室内壁
  4. 西宮市 火事延焼被害戸建て改修工事  リスのリフォーム

西宮市 火事延焼被害戸建て改修工事  リスのリフォーム

火災による延焼被害は、火元に重大な過失がない場合は、失火の責任に関する法律(失火法)により賠償責任が発生しません。そのため、被害を受けた方の保険を使用することになります。

真冬の寒い時期、当店のリピーターのお客様宅から、隣家からの出火で延焼被害たとご相談いただき、住宅の改修工事をさせていただきました。

火災翌日に施主様からお電話をいただき、その日のうちに現場に駆け付け、ご高齢のお客様の無事を確認致しました。そして現場の被害状況も確認しました。

写真右側に出火元の家があります。非常に近く隣接していて、こちら側の壁や樋、シャッター、屋根が焼けました。

外から見た延焼被害は出火元である隣家側に面する壁と窓と屋根の一部でしたが、大きな被害は消火活動による屋内が広範囲に被水(水濡れ)、そして窓ガラスも消火活動のため割られていました。

水で濡れた箇所は、2階建てのお住まいのほぼ全室。廊下と部屋の壁・天井、畳、トイレ、洗面所、寝室、洋室、家具、家電、階段、押入内部にいたるまで被水。

壁や階段は消防隊員の靴やホースによる汚れやキズが入っていました。

でも延焼被害が少なく、ご自身も助かったので、施主様もご家族も消防隊員さんたちの必死の消火活動に大変感謝しておられました。

しかし施主様はかなり憔悴しておられました。

お住まいは水浸しで炭の臭いも酷く、私たちの衣類に炭の臭いが付くことまで心配して下さいました。

とても住める状態ではないので、ひとまず近所に住むご家族の家に仮住まいをされることになりました。

私たちができること

・できる限り早く施主様が住める状態に戻すこと

・ご家族様のご負担を極力減らすこと

を念頭にスタッフ総出で取り組ませていただきました。

施工内容:電気点検、屋内の被水被害確認、床張替え、壁天井クロス貼替、壁塗装、窓入替、シャッター入替え、屋根周辺修繕、外壁貼替え、畳入替、エアコン入替、点検口設置、ゴミ撤去・運搬・処分の手伝い、ハウスクリーニング

施工期間:約2か月

その他:消防署対応(罹災証明書取得)、保険会社対応、西宮市火災ゴミ窓口対応 ※施主様から委託されました

冒頭にも記載しましたが、隣家からの延焼で自宅が被害を受けた場合、隣家に損害賠償請求はできません。民法の特別法である「失火責任法」によって定められているためです。施主様は火災保険に加入されていたので、ご自身の保険を使用されました。


右側黄色い壁は出火元の隣家。屋根は施主様宅 一部燃えて、割れや歪みが複数箇所ありました

消防活動により割られた窓(複数箇所)

消防活動による被水のあと。引出しや棚の中も水浸しです。窓ガラスもありません

エアコンは火事の煙が外から入り黒くなっています(使えません)炎が入って来なくて良かったです

こちらは2Fの床です。1F天井裏への浸水被害がないか確認し、無事でした。

消防活動によるクロス剥がれ

消防のホースあと

ススが壁のいたるところに

 

まずは、電気の確認と、浸水被害の確認を行いました。幸い電気は無事でした。1F天井裏など各所浸水被害を確認し、点検口がない部分には穴を開け、床を捲るなど住まい全体を確認しました。

全体の被害状況を確認し工事費用算出をすすめる中、並行して火災活動によるごみ出しもお手伝い。

西宮市では、火災につながる可能性のあるごみを捨てる場合、西宮市の窓口に連絡をすれば所定の場所に回収に来てもらえますが、その指定場所までは自分で運ぶ必要があります。その運び出しを職人たちがお手伝いしました。市役所にはこちらから連絡を行い、現地に出向いて施主様にも説明をしてもらいました。

(燃えるゴミであっても、大量に一度に燃えるゴミの日にだすと、回収しきれなくなるのでこのようなシステムになっています。)

工事費用の算出ができた時点で、工事の段取り、保険会社へ書類提出、消防署へ罹災証明書の発行手続きを開始しました。

住まいだけでなく、家財もかなり使えなくなり、被害は大きなものでした。

保険会社の担当さんともやりとりをさせていただきました。

少しでも保険金額が多く出るよう、罹災証明書発行の手続きの際に消防署の方に消火活動による被害が大きかったことを一筆追記をお願いし、それを保険会社に提出しました。

このとき、石川能登半島地震が起こった直後で、保険金算出の鑑定人が多忙を極め、保険金額の決定までかなり待つ状態に。

施主様は一刻も早く自宅に戻りたいとおっしゃっていたので、保険金額が出るのを待ちながら工事をどんどん進めていきました。

Before:割れた窓に板を張って侵入者を防ぐ応急処置

After:窓を設置

保険会社の担当さんも必死に保険会社にかけあってくださったそうで、保険金額が出た時には「竹原さん、出ましたよー!頑張りましたよー!」と、興奮するお電話を頂きました(^_^)

工事の方は、寝室を一番先に回復させ、施主様が自宅に戻り、住みながら家の改修工事を進めました。

施工中:壁や床などせっせと作業を進めているところ。割れた窓には板を張り侵入者を防ぐ応急処置

かなり弱られていたので、職人もスタッフも声を掛けながら、励ましながら、休まれる時間は工事を中断するなど、体調を見ながら寄り添いつつ工事を進めさせていただき、火災から約2ヵ月後にようやく完工しました。

 

After:洋室改修後

After:被水した物置部屋を全面修復

After:壁を修復

After:すすだらけだったエアコンも入替、窓も設置、クロスも床も貼替えました。床は写っていません(-_-;)

After:トイレの壁クロスも貼替え

どんどんキレイになっていくお住まいを見て、施主様も元気になっていかれました

After:外壁も一部貼替えました

写真は一部ですが、無事にお住まいはキレイに修復し、施主様もお元気に過ごされています。

翌年の確定申告では、火災被害による控除申請をされました。

災害(注)によって住宅や家財に損害を受けたときは、災害減免法により所得税が軽減免除されます。災害のあった年分の所得金額が1,000万円以下の方で、震災、風水害、火災等の災害によって受けた損害額が住宅または家財の価額の2分の1以上で、かつ、雑損控除の適用を受けない場合は、所得金額に応じて所得税額が軽減免除されます。

(注)災害とは、震災、風水害等の天災の外、火災等の人為的災害で自己の意思によらないものをも含みます。したがって、失火を含みますが自己の放火は含みません。(国税庁HPより抜粋)

そして、火災から一年後の今日も、施主様宅の窓の不具合(火事とは関係ありません)が出てきたとのことで、調整に伺っています(^_^)

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事